「ボードゲームって、友達と遊ぶものでしょ?」
そう思っている人も多いかもしれません。
しかし、ボードゲームは遊び以外の場面でも活用されることがあります。
企業の研修、学校の授業、介護施設でのレクリエーション、地域イベント、国際交流など、目的に合わせた使い方が見られます。
今回は、ボードゲームが活用されている意外なシーンを5つ紹介します。
人数・時間・ジャンルで
ぴったりのゲームを探せます!
その1|企業研修でのチームビルディング
企業研修や社内イベントの一環として、ボードゲームを活用する例があります。
座学形式の研修では、参加者が話を聞く時間が中心になりやすい一方で、ボードゲームを使った研修では、参加者自身が考えたり、判断したり、周囲とやり取りしたりする場面が生まれます。
たとえば、協力型ゲームでは、メンバー同士で情報を共有し、役割を分担しながら目標達成を目指します。
こうした体験を通じて、チーム内での連携や声かけの大切さを考えるきっかけになります。
また、交渉を要するゲームでは、相手にどう伝えるか、どの条件なら合意しやすいかを考える場面があります。
ビジネスの場面そのものを再現するわけではありませんが、コミュニケーションや判断の仕方を振り返る材料として活用しやすい点が特徴です。
大切なのは、ゲームを遊んで終わりにしないことです。
プレイ後に「どの場面で迷ったか」「チーム内でどのようなやり取りがあったか」「仕事に置き換えると何がいえるか」を振り返ることで、研修としての学びにつなげやすくなります。
その2|学校の授業での教育活用
学校教育の場でも、ボードゲームを活用する例があります。
日本には「日本ボードゲーム教育協会」があり、ボードゲームを通じた学びの可能性について研究・発信しています。
同協会では、ボードゲームで遊ぶことによって「論理的思考力」「コミュニケーション能力」「創造力」などを育むことにつながると考えられています。
実際の活用例として、日本の林業の課題を学べるボードゲーム型教材「きこりものがたり」が、学校での環境学習などに使われた事例があります。
子どもたちはゲームの中で木を育てたり、売るタイミングを考えたりしながら、日本の山林が抱える課題に触れていきます。
ボードゲームは、ルールに沿って考えたり、相手の行動を予測したり、自分の考えを言葉にしたりする場面が多い遊びです。
年齢や目的に合ったゲームを選べば、楽しみながら学びにつなげやすい教材として活用できます。
特に、社会の仕組みや環境問題など、言葉だけではイメージしにくいテーマを体験的に学びたい場面では、ボードゲームとの相性がよいといえるでしょう。
その3|介護施設でのレクリエーション
介護施設やデイサービスでは、レクリエーションの一環として、オセロや将棋、カードゲームなどが取り入れられることがあります。
高齢者がゲームに参加することで、考える、手を動かす、相手と会話する機会が生まれます。
こうした活動は、脳の活性化やコミュニケーションの促進につながることが期待されています。
施設で取り入れやすいのは、ルールがシンプルで、体力に関係なく参加しやすいゲームです。
オセロや将棋のような定番ゲームのほか、記憶力を使うカードゲーム、絵柄を見て楽しめるゲームなど、利用者の状態や好みに合わせて選ばれています。
また、昔からなじみのあるゲームであれば、利用者が参加しやすい場合もあります。
ルールをすでに知っているゲームなら、説明に時間をかけすぎず、自然に会話が生まれやすくなります。
ボードゲームやカードゲームは、勝ち負けだけでなく、人と一緒に過ごす時間を作れる点も魅力です。
無理なく楽しめるものを選ぶことで、施設でのレクリエーションに取り入れやすくなります。
その4|まちおこしへの活用
ボードゲームは、地域イベントやまちおこしの企画にも活用されることがあります。
兵庫県の神戸元町や千葉県の柏市では、人生ゲームをモデルにした「まちあそび人生ゲーム」というイベントが開催されました。
商店街の実際の店舗をすごろくのマスに見立て、参加者が街を歩きながらゲームを進める取り組みです。
このイベントでは、参加者が店舗を訪れたり、店主とやり取りしたりしながら、商店街を巡ります。
ゲームという親しみやすい形式を使うことで、普段は訪れない店舗に足を運ぶきっかけを作れる点が特徴です。
地域イベントでは、「どうすれば人に街を歩いてもらえるか」「どうすれば商店街に関心を持ってもらえるか」が課題になることがあります。
その点、すごろくや人生ゲームのような仕組みは、目的地を巡る楽しさを作りやすく、まち歩き企画と相性がよいといえます。
ゲームを通じて地域の店舗や人と接点が生まれることで、街の魅力に気づくきっかけにもなります。
ボードゲームの仕組みは、地域を知ってもらうための入り口としても活用できるのです。
その5|外国語学習・異文化交流のツール
ボードゲームは、外国語学習や異文化交流の場で使われることもあります。
絵や数字、簡単な動作を中心に進められるゲームであれば、言葉に不安がある人同士でも一緒に遊びやすい場合があります。
ルールという共通の枠があることで、初対面の人同士でも同じ目的に向かってやり取りしやすくなるのです。
外国語学習の場では、ゲームを通じて自然に会話が生まれることがあります。
たとえば、順番を確認する、相手に質問する、自分の考えを伝えるといったやり取りが、遊びの中で発生します。
日本語教室や国際交流イベントなどでも、ゲームを使って交流を促す取り組みが見られます。
難しい会話から始めるのではなく、ゲームを囲むことで、参加者同士が話しやすい雰囲気を作りやすくなります。
もちろん、言葉の説明が多いゲームや、文化的な前提知識が必要なゲームは、場に合わない場合もあります。
交流の場で使うなら、ルールがシンプルで、見た目だけでも状況がわかりやすいゲームを選ぶことが大切です。
勝ち負けや協力といったわかりやすい目的があることで、会話のきっかけを作りやすい点が、ボードゲームの魅力といえるでしょう。
まとめ
ボードゲームが活用されている主な場面をまとめると、次の5つです。
- 企業研修でのチームビルディングや社員育成
- 学校の授業での体験型学習
- 介護施設でのレクリエーション
- まちおこしや地域イベント
- 外国語学習や異文化交流
「ゲームはただの遊び」と思っていた人も、こうした活用例を知ると少し見方が変わるかもしれません。
ボードゲームには、人が集まり、話し合い、考え、協力するきっかけを作る力があります。
その価値は、友達同士で遊ぶ場面だけでなく、学びや交流、地域づくりの場面でも活かせるものです。
次にボードゲームを遊ぶときは、ゲームそのものだけでなく、「この仕組みはどんな場面で活かせるだろう?」という視点で眺めてみると、また違った面白さが見えてくるかもしれません。