「ボードゲームをやると頭が良くなる」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。
将棋や囲碁、チェスなどは、昔から頭を使う遊びとして親しまれており、近年では認知機能の維持や脳トレの観点からも注目されています。
では、ボードゲームには本当に脳へのよい影響があるのでしょうか。
結論からいうと、ボードゲームを遊ぶことで、考える力やコミュニケーションの機会が増えることは期待できます。
ただし、「遊ぶだけで必ず頭が良くなる」「認知症を防げる」と言い切れるものではありません。
この記事では、ボードゲームに期待できる効果と、知っておきたい限界を正直に解説します。
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ボードゲームで期待できる効果
ボードゲームには、考える・話す・判断する・相手の動きを読むといった要素が含まれています。
そのため、遊び方によっては、脳を使う機会や人と関わる時間を増やすことにつながります。
ここでは、ボードゲームに期待できる主な効果を3つに分けて紹介します。
考える機会が自然に増える
ボードゲームでは、ルールの中で「次にどう動くか」「相手は何を狙っているか」「今の状況で一番よい選択は何か」を考える場面が多くあります。
たとえば、将棋や囲碁、チェスのようなゲームでは、先の展開を予測しながら一手を選ぶ必要があります。
カタンのような交渉要素のあるゲームでは、自分に必要な資源を集めるために、相手とのやり取りも考えなければなりません。
こうした遊び方は、記憶、判断、予測、計画などを使う機会になります。
もちろん、1回遊んだから急に能力が伸びるわけではありませんが、楽しみながら頭を使う時間を作れる点は、ボードゲームの大きな魅力です。
また、ボードゲーム「ブロックス」とスマホの対戦型ゲームを比較した実証実験では、ブロックスで遊んでいるときのほうが前頭葉の脳血流量が増えたと報告されています。
ただし、これは特定のゲーム・限られた条件での結果であり、すべてのボードゲームに同じ効果があるとまではいえません。

認知機能の維持につながる可能性がある
将棋・囲碁・チェスなどのボードゲームは、認知機能の維持や認知症予防の観点から注目されることがあります。
実際に、読書、ボードゲーム、楽器演奏、パズルなどの知的な余暇活動を行う人ほど、認知症リスクが低い傾向があるとする研究報告があります。
また、厚生労働省関連の資料でも、読書やパズル、楽器演奏、囲碁などのボードゲームといった知的活動が、認知症予防に役立つ活動の例として紹介されています。
ただし、ここで注意したいのは、ボードゲームだけで認知症を防げるわけではないという点です。
認知症の発症には、年齢、生活習慣、運動、食事、人との交流、持病など、さまざまな要因が関わります。
ボードゲームは、あくまで知的活動や対人交流の機会を作る方法のひとつとして考えるのが適切です。
「ボードゲームをすれば認知症にならない」と考えるのではなく、「楽しみながら頭を使い、人と関わる時間を持てる活動のひとつ」と捉えるとよいでしょう。
子どもの思考力やコミュニケーションのきっかけになる
ボードゲームは、子どもの学びにも活用されることがあります。
日本ボードゲーム教育協会では、ボードゲームで遊ぶことによって「コミュニケーション力」「創造性」「論理的思考力」など、多様な学びの要素にふれられると説明しています。
ボードゲームでは、ルールを理解し、その中で自分の行動を選びます。
相手の動きを見て作戦を変えたり、自分の考えを言葉で伝えたりする場面もあります。
こうした体験は、考える力や人とやり取りする力について学ぶきっかけになります。
また、ゲームには勝ち負けがあります。
勝ったときのうれしさだけでなく、負けたときの悔しさを受け止めたり、「次はどうしたら勝てるか」を考えたりすることも、子どもにとって大切な経験です。
ただし、子どもの成長につなげたい場合も、ただ遊ばせればよいというわけではありません。
遊んだあとに「どこが難しかった?」「どうしてその作戦にしたの?」と話してみることで、学びにつながりやすくなります。
ボードゲームの効果を考えるうえでの注意点
一方で、ボードゲームに過度な効果を期待しすぎるのは注意が必要です。
ゲームの種類や遊び方によって得られる体験は異なり、研究でわかっていることにも限界があります。
ここでは、ボードゲームの効果を考えるうえで知っておきたい注意点を整理します。
ゲームの種類によって得られる体験は異なる
ボードゲームといっても、内容はさまざまです。
戦略を考えるゲーム、記憶力を使うゲーム、協力して進めるゲーム、交渉するゲーム、運の要素が大きいゲームなど、種類によって必要な力は変わります。
たとえば、将棋やチェスのようなゲームでは、先を読む力や判断力が求められます。
協力型ゲームでは、情報共有や役割分担が大切になります。
会話を中心に進めるゲームでは、相手に伝える力や聞く力が必要になります。
一方で、運の要素が大きいゲームでは、戦略を深く考える場面が少ないこともあります。
もちろん、運のゲームにも気軽に楽しめる良さはありますが、「脳への刺激」や「学び」を目的にするなら、ゲーム選びも大切です。
「ボードゲームなら何でも同じ効果がある」と考えるのではなく、目的に合ったゲームを選ぶことが重要です。
「遊ぶだけで頭が良くなる」わけではない
ボードゲームは楽しい遊びですが、「遊んでいるだけで自動的に頭が良くなる」という単純なものではありません。
大切なのは、考えながら遊ぶことです。
なぜその行動を選んだのか、相手は何を狙っていたのか、次はどうすればよいのかを考えることで、ゲームから得られる体験は深まります。
また、家族や友人と一緒に遊ぶ場合は、会話も大切です。
プレイ中のやり取りや、終わったあとの振り返りがあることで、考え方や気づきを共有しやすくなります。
教育目的で子どもと遊ぶ場合も、勝ち負けだけで終わらせず、「どの場面が面白かった?」「次はどんな作戦にする?」と話す時間を持つと、思考の整理につながりやすくなります。
長期的な効果はまだわかっていない部分もある
ボードゲームを含む知的活動や対人交流が、認知機能の維持に役立つ可能性は複数の研究で示されています。
一方で、どのゲームを、どのくらいの頻度で、どのように遊ぶと、どの程度の効果が続くのかについては、まだ十分にわかっていない部分もあります。
また、研究で示されているのは「関連」であり、必ずしも「ボードゲームをしたから効果が出た」と断定できるものばかりではありません。
もともと人との交流が多い人や、健康意識が高い人がボードゲームを楽しんでいる可能性もあります。
そのため、効果を過度に期待しすぎるのではなく、健康的な生活習慣や人との交流の一部として、無理なく取り入れるのがよいでしょう。
ボードゲームをより楽しく続けるコツ
ボードゲームのよさを感じるには、無理なく楽しく続けられることが大切です。
難しすぎるゲームを選んだり、効果ばかりを意識したりすると、かえって楽しみにくくなることもあります。
ここでは、ボードゲームを日常に取り入れやすくするためのコツを紹介します。
自分に合った難易度のゲームを選ぶ
ボードゲームを続けるには、楽しめることが一番大切です。
難しすぎるゲームを選ぶと、ルールを覚えるだけで疲れてしまい、続けにくくなります。
初心者であれば、まずはルールがシンプルで、短時間で遊べるゲームから始めるとよいでしょう。
慣れてきたら、少しずつ戦略性の高いゲームや、交渉・協力が必要なゲームに挑戦してみるのがおすすめです。
勝ち負けよりも会話を楽しむ
ボードゲームは勝敗があるからこそ盛り上がりますが、勝つことだけを目的にすると、疲れてしまうこともあります。
特に家族や友人と遊ぶ場合は、会話や笑いが生まれる時間そのものを楽しむことが大切です。
うまくいかなかった場面も、「次はこうしてみよう」と話せば、次のゲームへの楽しみにつながります。
無理なく続けられる形にする
脳トレや学習効果を期待する場合でも、無理に長時間遊ぶ必要はありません。
週末に家族で遊ぶ、友人と集まったときに1ゲームだけ遊ぶ、短時間のカードゲームを取り入れるなど、自分の生活に合った形で続けるのがおすすめです。
楽しみながら続けられる形にすることで、結果的に頭を使う時間や人と話す時間が増えていきます。
まとめ:効果を狙いすぎず、楽しみながら続けよう
ボードゲームには、考える力を使う、相手と会話する、状況を判断するなど、頭を使う要素が多く含まれています。
また、ボードゲームを含む知的活動や対人交流は、認知機能の維持に役立つ可能性があるとされています。
子どもにとっても、ルールを理解する、作戦を考える、勝ち負けを経験するなど、学びにつながる場面があります。
一方で、「ボードゲームを遊べば必ず頭が良くなる」「認知症を防げる」と言い切ることはできません。
ゲームの種類、遊び方、頻度、年齢、生活習慣などによって、得られる体験は変わります。
大切なのは、効果を狙いすぎず、まずはゲームそのものを楽しむことです。
将棋や囲碁のような定番ゲームから、現代のボードゲームまで、自分に合うものを見つけて、無理なく続けてみてください。